「女性の活躍推進企業データベース」で実態が分かる!目的と掲載項目を調べてみた

2019年7月3日

FineGraphicsさんによる写真ACからの写真

2016年4月に、女性が職場で能力を発揮し活躍できる社会を実現するため「女性活躍推進法」が施行され、常用労働者301人以上の企業には「自社の女性の活躍状況に関する情報」を1項目以上公表することが義務となりました。(常用労働者300人以下の企業は努力義務となります)

”女性が活躍している”とはどういう状況を指すのか

株式会社プロトソリューションは、データ入力業務やコールセンター業務など女性に人気の業種のおかげで、創業期には女性社員の割合が7割近くになることもありました。

2019年現在でも過半数を女性が占め、「えるぼし(3つ星)」や「くるみんマーク」の認定をいただくなど、たくさんの女性が活躍しています!

ただ、”女性が活躍している”といっても、社外からはなかなかわかりづらい部分がありますよね。

そこで、2016年2月に開設された「女性の活躍推進企業データベース」の出番です!

データ公表企業は10,666社(2019年5月時点)となり、様々な企業の取り組みを検索・閲覧できるデータベースが厚生労働省により運営されています。

今回は、この「女性の活躍推進企業データベース」についてご紹介していきます。

「女性の活躍推進企業データベース」(厚生労働省)

「女性の活躍推進企業データベース」の目的とは?

「女性の活躍推進企業データベース」は、企業が女性活躍推進法に基づく自社の「女性の活躍状況に関する情報」の公表や「行動計画」の公表先として使うことができます。
また、就職活動中の学生などの求職者が、各社の「女性の活躍状況に関する情報」を閲覧することができ、企業の選択にも役立ちます。
(厚生労働省 「女性の活躍推進企業データベース」開設プレスリリースより)

このデータベースの登場により、企業における女性の活躍状況は一元的に集約されました。

”女性が活躍している”という抽象的な言葉ではなく、数値化された情報を閲覧できるのです。

「女性の活躍推進企業データベース」公表の掲載項目

「女性の活躍推進企業データベース」では掲載項目は多数あります。

ざっと一覧にすると、掲載項目は以下になります。
<掲載項目>
・企業名
・女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画
・企業認定等
・均等・両立推進企業表彰
・業種
・企業規模
・都道府県
・採用者に占める女性の割合
・採用における男女別の競争倍率又は競争倍率の男女比
・労働者に占める女性労働者の割合
・平均勤続年数又は採用10年前後の継続雇用率
・育休休業取得率
・月平均残業時間
・年次有給休暇取得率
・係長級にある者に占める女性労働者の割合
・女性管理職の割合
・役員に占める女性の割合
・男女別の職種又は雇用形態の転換実績
・男女別の再雇用又は中途採用の実績
・自由記述欄(上記項目以外の関連情報)

しかも、企業を複数選択して比較することができる機能も!

項目ごとに気になる企業同士を比較できるのは、企業研究にも役立ちますね。

企業側としては正しい情報を開示しなければならない、となった時に、他社に出遅れたくない!という思いが働きますよね。
そこで、社内で活躍する人材を増やすためにより良い取り組みを行おう、という企業が増えてきます。

女性活躍は「女性のみ」優遇している?男性社員からの生の声

女性活躍、というと「女性のみ優遇している」と思われることもあるようですが、実際にはどうなのでしょうか。

当社では女性活躍を推進する取り組みを実施するようになってから、男性社員からも嬉しい声をいただくようになりました。

「残業を減らそう、という全社的な取り組みが自分の効率アップにつながった」
「制度が整ってきたおかげで父親である自分も早く帰宅できるようになりました。家事を分担することで働く妻を応援することができています」

女性だけではなく、男性社員の活躍も推進できるよう企業側の努力が求められるのではないでしょうか。

この記事を書いた人 玉城 久子(たまき ひさこ)
株式会社プロトソリューション(沖縄県宜野湾市)の広報担当。
2018年にえるぼし(3つ星)認定に成功し、以降セミナー登壇など女性活躍に力を入れる。
2児の母でもあり、同じママたちに”生きる知恵”を伝えるべく「制度」系の勉強中。「SDGs」への関心も高まっており、脱プラや環境配慮に関する記事も書き始めました。