脱炭素って何?今さら聞けない気候変動 我が家は2t排出⁉野球グラウンド3個分のスギの木の吸収量
今まさに英スコットランド・グラスゴーで開催されている「COP26」。
※COP26とは「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議」の略語
京都議定書(COP3)やパリ協定(COP21)などが結ばれてきた気候変動に関する国際会議です。
「気候変動」という言葉は、SDGsのゴール13「気候変動に具体的な対策を」でも目にする機会が増えたと感じる方も多いのではないでしょうか。
異常気象や自然災害など身近に起こっている異変は、もう対岸の火事ではありません。すぐそこまで危機が迫っているのに気づかずに「自分は関係ない」と切り捨てず、まずは「知る」ことからスタートしていきましょう!
地球で未来を生きていくためには、切っても切り離せない重要な問題である「気候変動」について今回は調べていきます。
脱炭素(カーボン・ニュートラル)って何?気候変動とは?
最近よく聞くワード「脱炭素」「カーボン・ニュートラル」。
以前は「低炭素社会」に向けた取組みが行われてきました。
そもそも、なぜ「気候変動」がフォーカスされているのかを考えるところから始めたいと思います。
気象庁の解説ページ「気候変動」より抜粋してみました。
気候変動
国土交通省 気象庁サイト「気候変動」より
気候変動の要因には自然の要因と人為的な要因がある。<中略>一方、人為的な要因には人間活動に伴う二酸化炭素などの温室効果気体の増加やエーロゾルの増加、森林破壊などがある。二酸化炭素などの温室効果気体の増加は、地上気温を上昇させ、森林破壊などの植生の変化は水の循環や地球表面の日射の反射量に影響を及ぼす。
近年は大量の石油や石炭などの化石燃料の消費による大気中の二酸化炭素濃度の増加による地球温暖化に対する懸念が強まり、人為的な要因による気候変動に対する関心が強まっている。
今、私たちは温室効果ガス排出量削減に向かって動いているのです。
さらに、「低炭素」では十分な効果とはいえず気温上昇は止まらなかったことから、CO2実質ゼロを目指す「脱炭素社会」を目指した取組みが行われているのです。
さて、これで「二酸化炭素を実質ゼロを目指す」つまり「二酸化炭素を減らす取組みをする」ことが明確になりましたね!
ただ、、自分がどのくらい二酸化炭素を出しているのかって、計算したことはありますか?
電気代の明細から分かる家庭での二酸化炭素排出量
二酸化炭素排出量は、消費電力と温室効果ガス排出計数で算出することができます。
■参考:環境省「温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度」算定方法・排出計数一覧
https://ghg-santeikohyo.env.go.jp/calc
2020年1年間の我が家の電気使用量は 2,546kWh
契約中の沖縄電力の二酸化炭素排出計数は 0.000787 ※調整後排出計数
(電気使用量)2,546kWh × (二酸化炭素排出計数)0.000787 = 2.00t
我が家は、電気だけで1年間で2tの二酸化炭素を排出していることになります。
2.00tって言われても多いのか少ないのか、ピンときませんよね。
ちなみに、環境省の調査では、世帯当たりの年間エネルギー消費量・支払金額・CO2排出量は次のようになっています。
では次に、二酸化炭素を吸収するものといえば植物!我が家の排出する二酸化炭素を吸収するために、どの程度の木が必要なのでしょうか。
2tの二酸化炭素を吸収するには野球グラウンド3つ分のスギが必要
まず大前提として、樹木が吸収する二酸化炭素量は成長度合い・樹齢・手入れ具合などで異なります。
樹木と言えば・・・ということで、森林の保続培養、林産物の安定供給の確保、林業の発展、林業者の福祉の増進及び国有林野事業の適切な運営を図ることを任務とする農林水産省の外局「林野庁」のサイトを見てみましょう!
36~40年生のスギ人工林1ヘクタールが1年間に吸収する二酸化炭素の量は、約8.8トン(炭素量に換算すると約2.4トン)と推定されます。
林野庁「森林はどのぐらいの量の二酸化炭素を吸収しているの?」より
1ヘクタールのスギ林 8.8t
玉城家二酸化炭素排出量 2.0t
つまり、我が家の排出する二酸化炭素を吸収するためには、2,273平方メートルのスギ林が必要になるのです。
(玉城家 二酸化炭素排出量)2.0t : (スギ林)8.8t ⇒ 2,273平方メートルのスギ林
野球グラウンドのダイヤモンド部分が752平方メートルなので、、つまり3つ分のグラウンドが必要になる計算です。
二酸化炭素を吸収してくれる樹木・植物はとても大事ですが、世界人口の増加や産業開発などで森林破壊が進み、木の伐採も進んでしまっています。
つまり、植樹など森林再生ももちろん大事ですが、まずは自分ゴトとして、今排出している二酸化炭素量を、少しでも減らす必要があるのです!
二酸化炭素を減らすために家庭でできる「省エネ」
そこでまず何から始めたらいいのかしら、、となりますよね。
なんと!具体的な取組みが、経済産業省 資源エネルギー庁のサイトにて紹介されています。
こちらのサイトでは、具体的な事例とともにCO2削減量まで記載をしていただいているところが秀逸!
(契約中の電力供給会社によって排出計数が違うので、あくまで概算程度ではありますが)
エアコンの設定やこまめな電気オフは「エコ」な話題としてよく取り上げられますが、掃除機前の片付けのようなユニークな取組みも載ってます♪
さらに、運転をされる方はぜひ「自動車」のコーナーもチェックしてくださいね^^
省エネ家電に買い替えるのももちろん有効ですが、今すぐできることが書かれているので、是非参考にしてみてください!
省エネ ⇒ 電気代節約 & 環境配慮 ⇒ 自分ですぐできる気候変動対策
こういった取組みを行うことで、意識が変わり、日常の行動も変わっていくことを実感できるはずです!
そういう積み重ねが、今度は「脱炭素由来な商品を選ぼう」とか「メタン⁉畜産の影響も大きいの⁉」とか、次なる環境問題へのアクション・消費行動の変化にも繋がっていきます。
ぜひまずは、家庭から。
そして、シェアリングエコノミーの活用や、会社での節電活動にも繋げていきましょう。
まずはご自宅の電力消費明細をチェック!
未来の子どもたちのため、美しい地球を守るため。